スペシャルインタビュー

人々が思いおもいの目的で集まり、自然とみんなの共創が生まれる場所「DS Branch」

造船の町として栄えた長崎市旭町。2022(令和4)年9月にJR「博多」駅までの新幹線ルートが開通したこともあり、「長崎」駅から徒歩圏内の旭町側もさらなる発展が期待されている。

今回は、旭町側にある憩いの空間「DS Branch」を運営する株式会社ディーエスブランドの専務取締役であり、生まれも育ちも長崎市という生粋の長崎市民の白浜さんに、同施設の特徴や周辺の街の魅力を伺った。

株式会社ディーエスブランド 専務取締役 白浜さん
株式会社ディーエスブランド 専務取締役 白浜さん

公園のように、誰もが自由に立ち寄れる「みんなの広場」

――「DS Branch」とはどのような施設なのでしょうか?

白浜さん ひと言で表しますと、みんなの広場です。公園をイメージしていただくとわかりやすいかもしれません。各所にテーブルと椅子が配置してあるのと、半個室が3つございます。お一人でゆっくり読書されてもいいですし、ご友人との待ち合わせ場所にされるのもいいでしょう。小さなお子さまを連れて、お弁当を食べにいらっしゃる方もいます。また、テスト前になると、地元の高校生たちがもくもくと試験勉強している様子もよく見かけますよ。

一体感を感じさせる内観
一体感を感じさせる内観

――「DS Branch」ができた経緯について教えてください。

白浜さん 弊社の代表は社会貢献活動に熱心で、とくに子どもの支援に関心の高い方です。ただ、弊社はホームページ制作を中心に展開するIT企業ですので、事業関係での地元との接点が少なく、かねてより地域との関係づくりをどのように進めるのか課題視してきました。

そんな中、本社があるこちらの建物のテナントスペースに空きができましたので、代表主導のもとまずは箱を作ろうという話になったわけです。事務所兼憩いの空間という話もありましたが、設計段階で空間のすべてを一般解放することになり、現在のかたちとなりました。

ガラス張りの外観は中の様子が良く見えるオープンな設計に
ガラス張りの外観は中の様子が良く見えるオープンな設計に

ちなみに、2022(令和4)年4月にプレオープンしたのですが、まだコロナの影響が強くありましたのであまり大々的には活動せず、2022(令和4)年11月の正式オープンから少しずつ活動しているところです。

施設の各スペースの魅力が伝わります
施設の各スペースの魅力が伝わります

最新技術で子どもたちがワクワクできるイベントも開催

――子ども向けのイベントも開催されているとお聞きしました。

白浜さん 隔月でイベントを開催しておりまして、そのひとつが「NAGASAKI MIRAI PORT @ DS Branch」です。旭町周辺は古くから造船を中心に発展してきましたが、近年ではそれが廃れてきており、現在は長崎県としてコールセンターや工場等を受け入れております。しかし、こうした仕事にはなかなか最新技術を使ったものはなく、それゆえに、子どもたちが新しいものに触れ、そして夢を見る機会が少ないように感じていました。そこで、子どもたちが未来にワクワクできる機会をつくりたい、という想いからこのプロジェクトを立ち上げました。

スマホ越しに空に浮かぶ絵を眺める子ども
スマホ越しに空に浮かぶ絵を眺める子ども

このプロジェクトでは今、世界が注目する新しいインターネットのかたちWeb3.0の技術を使用しています。VRやARなど最新のITを活用することで、長崎ではなかなか学ぶことが難しいメタバースやNFTなどの技術を子どもたちが身近に体感できる機会を創出するものです。

――イベントに参加された子どもたちの反応はいかがですか?

白浜さん 今年3月のイベントでは、「AR空中らくがき体験会」と「紙アプリ体験会」を実施しました。「AR空中らくがき体験会」は子どもが自由に描いた絵を取り込み、スマホを通して空を見ると、その絵が浮かんで見えるというものです。一方、「紙アプリ体験会」は好きな恐竜の塗り絵に子どもが色を塗り、それを画面内で動き回らせるというものです。参加された子どもたちは自分の絵が空に浮かんだり、動いたりする様子をキラキラした目で見ていましたよ。

自分の絵が動く様子に釘付けになる子ども
自分の絵が動く様子に釘付けになる子ども

――旭町周辺でほかに注目のイベントやサークルはございますか?

白浜さん イベントやサークルといえば、「長崎」駅側でしょう。駅側では各施設でいろいろなイベントが開催されています。有名なのは常設展示場複合型施設「出島メッセ長崎」です。子ども向けのイベントも頻繁に開催されていて、弊社社員もよく家族連れで訪れると聞きます。

都会の利便性と、田舎の豊かさがうまく共存する地域

――子育てするとして、旭町の環境は整っていると感じますか?

白浜さん 旭町側は工業地帯ではありますが、地域密着型のスーパーマーケット「エレナ 稲佐店」をはじめ、「業務スーパー 長崎旭町店」や「いなさ中央市場」など食料品を買えるお店は充実しています。こちらの建物内にあるイタリアンカフェ&バー「Gracias(グラシアス)」や、近くにはとんかつ屋「とんかつ文治郎 旭町店」など地元民に愛される名店もございます。

また、橋を渡れば「長崎」駅まですぐです。駅周辺には駅直結の商業施設「アミュプラザ長崎」にベイサイドエリアのグルメスポット「長崎出島ワーフ」、運動や散歩を楽しめる広々とした空間「長崎水辺の森公園」もあり、環境に不便を感じることはあまりないと思います。

「アミュプラザ長崎」
「アミュプラザ長崎」

――旭町のおすすめスポットや風景などあれば教えてください。

白浜さん 長崎は「世界新三大夜景」に選ばれるほど夜景の美しい街として知られています。とくに旭町側にある「稲佐山」は山頂から長崎の街を一望できる夜景スポットです。また、山頂まで登らずとも、向かい側には長崎港が見えますし、夏は花火大会の様子もよく見えるんです。旭町周辺のように都会の利便性と、田舎の豊かさが共存する地域というのは珍しいと思いますよ。

「稲佐山」から見える夜景
「稲佐山」から見える夜景

株式会社ディーエスブランド 専務取締役 白浜さん
株式会社ディーエスブランド 専務取締役 白浜さん

DS Branch

株式会社ディーエスブランド 専務取締役 白浜さん
所在地:長崎県長崎市旭町6-1 タワーシティ長崎 タワーコート1F
電話番号:095-862-4891
URL:https://dsbranch.works/
※この情報は2023(令和5)年5月時点のものです。